まいてつLR所感

ひとまず日々姫(＋アフター)、稀咲ルートだけ終わってます。
日々姫に関してはアフター部分の感想もありますが、基本的には再プレイしての現時点での感想、といった感じに思っていただければ。
なので内容に関する詳しい感想というよりは、改めて読んで思ったこととか、前作と比べて、とかの話になってるんじゃないかと思います。初回プレイ時は鉄道用語を覚えるのに一生懸命で正直細かいところまで見えてない感じはあったんですよね……。
そしてあんまりポジティブじゃない部分もあるかも……。
いやほんと好きなんです。好きじゃなきゃこんなに感想書かないし二次創作もしないですし……。
たとえるなら、生地がめちゃくちゃ滑らかなせいでふとした縫い目の突起が指に引っかかるみたいな感覚といったらいいのかなぁ。

無印プレイ済みってことで、読了済みボタン押したのでLR初回仕様と違うかもです。
無印分→アフター と続けて始まり、かつサブヒロインにはアフター追加がないのでサブヒロインのルートの短さが余計際立って感じてしまいました。(これは全部入りプロジェクトで解決しそうですね)
またサブヒロインのシナリオが、解放キャラの途中から始まる仕様ゆえに、全解放した状態だと誰の後に誰だったか忘れてて順番考えるのがちょっと大変でした。いや、じゃあ解放ボタン押すなっつー話ですが……。
無印分のOPは未収録なのにエンドロールに載ってるのもかなしい……。
ってかOPムービーの内容は完全にアフターの仕様なので、そっちはアフター前に流して前作OPは今まで通りでいいのに……と思わなくもないのですが、何でかレイルロマネスクだけ共通ルートで流れる仕様に。あれも好きだけど本編の流れでもう一回pictrical見たかったよお……。
ネットとかでぼそぼそ言われてたテキスト改変+裸立ち絵問題はそんな気にならず。居間でやるのでむしろありがたみ……。
けど本当にコンシューマ仕様になっちゃったせいでマジでどこでシーンが入ったのか一切わからなかったのはちょっとエロゲとして売ってる以上どうかなと……思わなくもないような気もしますが……。
無印の時アラートで済まされて肩透かし、って書いたけれどもそれすら消えてる……。1回目のシーンくらいはシナリオ中で見せてくれてもいいのよ……。何度もやられるとカロリー使うのでそれ以降は回想に入れる、ってのは個人的にはすごくいいと思うのですが。シーン見て～って時に見る方がやっぱいいし……。
ネットを徘徊してたところ、ものべのでエロ部分にも力を入れてたのを知ってるユーザーほどがっくり来てたのが印象的でした。まあそらそうだわな。
とはいえものべの時、無印のころより規制が厳しくなってそうではあるのですが……。

・シナリオほか
好き。エロの有無に関しては色々言われてますが、私は多分この作品が最初から全年齢ノベルゲーだったとしても買ってただろうと思います。それくらい世界観と雰囲気が好き。
LRはまだ日々姫と稀咲ルートのみプレイですが、本編部分のストーリー展開と平行する路子パートが構成としてすごく美しく感じます。双鉄の心象風景の描写としても、物語としても、すごく綺麗だなと思いました。
テキスト量も多いし世界観にあった落ち着いた文体なので、そこはすごく浸れるよなあと思います。語彙も練られてていいなあと読むたびに思います。
けど個人的には、途中途中に記号(「///」)とか擬音の説明(キス音とか食べる音とか)がカッコで入るのが結構引っかかって、うーん…と思ってしまいました。全然そんな表現に頼らなくても充分文章で表現できてるのに。しかも声付きなのであえてそれ入れなくても声優さんにボイスだけいれてもらえばいいわけで……。特にまいてつは立ち絵も動くのでそこでの表現も十分可能だと思うのですよね。もぐもぐなんかは特に。
まさかト書きが残ってるわけじゃあるまい……。
まあ私は私で同人小説での記号アレルギーを引きずってる感があるので、みんなは意外と気にならないのかもですけど。
あと改めて読んで思ったのが、キャラがみんなすごい完全だなと。悪いとは思わないですしお話のスケール考えたらそうじゃないと進まない……っていうのは当然ありますけど、味方として出てくるキャラみんないい子だなと思いました。最近は内面の欠陥とか人間性の歪みみたいな内向きのベクトルの話を読むことが多かったので(直近の記事読んでもらったら察するとは思いますが)、逆に自分のコンプレックスが刺激されてしまった……。お行儀悪い味方側の登場人物いないですもんね……。優しい世界。
なんかみんな勤勉で知識があり思いやりがあって物分かりが良くて、状況に対する理解が早い。欠点やコンプレックスがあってもちゃんと克服するし。全部正反対の自分からしたらうらやましさしかない。
全然違う毛色のライターさんとの比較になっちゃいますが、ギャングスタリパブリカやった時も似たようなベクトルのことを思いました。(あっちは死ぬほどクラスで浮いてるヒロインが一切疎外されない)
こういう描写の偏り？(でいいのかな)って結局シナリオ上での無駄を省いた結果、ってだけな話のような気がするので、そういうものとして見ればいいだけなんですけれどね。ダウナー系も好きだからついそういう空気を期待してしまう……。しかし外に向かっていかないと鉄道(社会)は動かせんですよね。きっとそういうことなんだと思います。
後これははっきりとはわからないんですが、キャラ同士が自然にものすごい精度で意思疎通がするのが美しすぎて時々引っかかってしまった……。
ってダメだ～～～好きなのに引っかかったとこばっか書いてしまう……！！なんでだ。好きなのに……。

・演出とか
日々姫アフター。
シナリオ上では食堂列車がメインなのに、その車両の担当レイルロオドが愛称すらなく「レイルロオド」で済まされてるうえに全部凪様のセリフで片付けられてて、ちょっとなと思ってしまいました。扇形機関庫のおじさんとか元食堂車シェフのおじさんとかにも立ち絵と声と名前あるのに……。
冥国式って初出？(設定だけのキャラはちゃんと読んでないのですが…)だし、レイルロオドってこの作品の世界観の中でオリジナリティが1番強い部分だと思っているので、もうちょっと掘り下げて欲しかったです。シナリオ全編通した列車デザインに対する思い入れに対して、担当レイルロオドちゃんは固有名すら出ないので日々姫ちゃんそこはいいの…？って思わなくもなかったり。問題解決のきっかけになるみくろは結構推されていますし、尺とかキャラ数の都合もあるのはわかりますが……。
ビジュアル出したらエロくれって言われるからかな……。存在が濁されてた(気がするんですがどうでしたっけ…)少年型でもいいのよ……。そしたらショタエロくれって言われるかな。言われるかな……？くれてもいいよ(雑食)
あと食堂車関連だと、車内シーンのBGMが旧ハチロクEDのピアノアレンジ、とか。もし自分が初見だったら気にならなかったかもですが、ハチロク曲というイメージがあったのでややちぐはぐ感を覚えないでもなかったり……。曲の雰囲気はもちろん合っていると思うのですが。

キャラの演出とか。
そういえばe-mote、ちょっと変わってるとかいう書き込みを見たんですがどうなんでしょうか……。
「ううん」みたいなセリフで首を振らせる……みたいな、演技が入ってるのは個人的にめっちゃ良かったです。
ただ左右に動かすとめっちゃ鼻がぴこぴこするのが気になったりならなかったり……。
あと地味に好き！！！ってなったのが、双鉄さんが頷くシーンで画面が上下するところ。没入感が最高なんじゃ……。
一人称視点大好きマンとしてはとてもよかった……。ああいう細かい演出があるのは嬉しいです。
ってTwitterで動画付きでつぶやいたんですが誰も反応してくれなかったよ……。

ついでに気になりだすとだめだな～って点で言うと、読みの不一致かな……。
日々姫ルートの日々姫は「描ける」を肝心な時以外「かける」と発音してたのですが、双鉄さんが全部「えがける」と言うために肝心な時に日々姫が言う「えがける」がちょっと薄まるような感があり……。
あとアフターのみくろの「でぃーごじゅういち」、ハチロクの「でーごじゅういち」は世代間の差の表現？かなと思って納得しました。